ドミノ/草野春心
 
――押見修造「惡の華」に


  くらい月が
  きみの瞳にとざされている
  歯には海苔がついている



  雨をうけた自転車の
  車輪からはいやな匂いがする
  町中にはびこる紫いろのくらげ  
  どこにも歩いていけないぼくたち
  笑いながらドミノをたおそう




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