境界線/まーつん
僕は一人では立てない
見えない杖があり
支えられている
絆は 時に
ロープとなって
絶望の海から
僕を 引き揚げ
時に 鎖となって
生贄の十字架に
僕を 縛り上げる
別に
楽しいところじゃない
この世界は
正しくもないし
かといって
間違いだらけでもないし
なんだか
あやふやなところなんだ
この世界は
生きていくということを
改めて見直してみると
まるで むずかしい
カードゲームに
興じてるみたいだ
けっして完全には
ルールが呑み込めない
だけど
理性で
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