空白になったら曲がれ/ざらざらざら子
 
あけたらむらさき色の絵の具がにじみだす、そんな身体のそんな夢、地球上に散らばっている、噛み終えたガム同然に

熱を帯びた夜に対してやさしくふるまいたいね、あんたみたいに無視したり殴ったりなんて安易だもの、希望に触れたい舌で触れたい、だけど安易にはなりたくないじゃない?だからやさしく絡めるように触れるの、夜を放出するように夜泣きをして、安売りのとり胸肉を焼きながら妊娠する、夜明けとともに朝刊を切り裂く、鶏が鳴くタイミングを逃して朝が来ない、はじまらない、少女にも娼婦にも音楽にも宝石にも値札がつけられない


わたし、舌に希望を絡めたら、あの角を左に曲がる

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