空白になったら曲がれ/ざらざらざら子
夜がしのびこんできた、体内に、夢の続きがみたくてごみ箱をあさった、夢のなかで、あんたの首筋から鎖骨にかけてのへこみに野花を飾って、希望とかなんとかについて語るわたしたちの唇に寂しい思いをさせないようにする、絶対に、ゼッタイというときに飛び跳ねる舌がくすぐったくてしあわせだね、舌で感じるものは味だけじゃなかったんだって知ったら誰もがもう一度身体について考えるよ、考えて考えて、あの角を左に曲がればなにもかも無かったことになるとしたらどうするつもり?
あんたに似合うものであふれているこの地球が青いうちに、夢に色を詰め込んでおこう
右手を切り裂けば黄色いペンキが飛び散って左手に穴をあけ
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