スウィート・デビル・テイル/エイリアン/茶殻
 
も幼い嬌声もアウターの彩色も微炭酸の光も
春なんだよ、簡素な、それでいて多弁な、金太郎飴の春だよ

少し早く生まれた彼は次の職を探すぼくを面接する
彼は知る、火曜日と金曜日、
恋に生きるJohn Doeでいたがっているぼくを

無意味をかたる諸々の事象が意味を求めているはずなどない
手首を切るのが先か、クスリが切れるのが先か、額の中の少女は
プラグマティストが酩酊の果てに描く神のポートレートか

民間の宇宙船に飛び込んで
UFOを探したいのさ、本当にぼくは何も知らないけれど
閉じ込められるより放り出される方が孤独だよ、きっと

夢の中で呼吸をしていたかはいつも定かでない
パスタが茹だるまでぼくは本当に呼吸をしていたのか
思春期の煙草にくれる気持ちが少しわかる懐郷のモーメント

“救われるべき手のひらが
祈りのために閉じられてしまうなら
僕はその手を解き、握りしめるだけだ”

深海からおもむろに顔を出したことばは眼球が飛び出ていて
そいつはまさに絶望的に悪魔だ、
春が本当に似合わないったらないね

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