123456789 10/左屋百色
1から10まで説明しない
3や7は自由に泳がせてみる
2や5はもう好き勝手に
現代詩だから、
夏休みの中学校から響く
ブラスバンド部の練習が
足を止めさせるのです
胸がはりさけて
現代詩だから、
比喩より風景を集めて
基地をつくるのです
入口で土の中に言葉を埋めて
それでも
残された言葉でうたうのです
ないものをつくりだし
ないものをうたうのです
現代詩だから、
選んだ絵具に青がなくても
青空を描くのです
鳥もミサイルも飛び交う
青空を描くのです
現代詩だから、
陽が落ちて声をはりあげ
空缶が倒れ
ビルが崩れ
その周りに言葉があふれだし
情報で体
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