涙の連絡通路/梅昆布茶
上野発の夜行列車に乗り遅れた時から 不忍池のベンチで夜を明かした ホームレスの気分
元カノから会いたいという連絡あり やけ棒杭はいまさら火がつくのだろうか
かつては大好きだったのに冷めてしまう炎 酔いどれ男と 尻軽女 やっぱりにあいなのかもしれない
女は深い穴 男は木偶の坊 恋なんて呼ぶに価しない 獣の営みだもの
売りにゆく柱時計がボンと鳴り 大好きな寺山修司の句だが そんな感じだ
まあいいや また男と女の奈落に落ちてゆく 不倫ではないのが救いだが恋愛ではない
セフレでいいってか ふざけんなそんなに都合のいい男じゃないんだ
女が星で無くなった時に 意味を失う 大人
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