僕の親友/yamadahifumi
 
な人権だの権利だのを覚えたので、自分達が不幸に陥っているから、金持ち連中を攻撃して、その金を横取りする権利があると本気で錯覚している。・・・いや、もうどうでもいいんだよ。全部が。・・・だって、貧乏人がステップアップすれば金持ちになるが、結局、精神の貧しさは変わっちゃいない。魂の貧しい奴はどこに行っても、あの世へいこうがどこへいこうが貧しいが、彼らの求めるのは表面的な服装の華美さだけさ。まあ、こういう言い方は、モラリスト風だがね」
 そう言うと、ツダは手近の厚焼き玉子をほうばってから、頼んでおいたレモンチューハイをぐっと飲んだ。その様子を見ていて、僕は何か言いたくなった。
 「じゃあ」
 と、
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