ケセランパサランの居着く砂/黒乃 桜
 

砂時計に混ぜたのは アルタイルの残骸
いつか両手が温度を取り戻して 僕が紺色を仰ぐまで
砂と星屑は落ちていく ただ さらさらと落ちていく

枕に蹲る 理念のズレた少女
暇潰しに電子地図を描いた
「レースとリボンとバラがすき、本当は」
ああ 泣けたら良いのにね

見付けに行こうか、 あの日飛んでったケセランパサラン
今頃どっかで 君が見た事も無いような
花を咲かせてると思うよ
だから 探しに行こうか、砂が落ち切る前に
見付け出したいんだ

ほら。
赤い

僕は
ただ紛れもなく欠落したネジを蹴ったくって
無くしてしまった というより 隠してしまったよ
呪い
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