滑らかな試金石/
あおば
碑にも滑らかに刻んであるから
心を入れ替え
居住まいを正し
扇を活用しなさいと
大正生まれの大叔母は唱えるけど
明治生まれの祖父は
上半身裸で西瓜にかぶりついていたはずだ
耐え抜かれた滑らかな肌からは
滝のように汗が流れて
てらてらと光り
黒光りしていたのを思いだす
鬼籍に入った方の記憶は輝度を増して
純度も高まるのかも知れないが、
扇なんかではとてもがガマンができません・・。
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