灰の中の目玉/ホロウ・シカエルボク
 
を阻害するものの歪な表情を、お前を阻害するものの歪な能動を、お前はただ余すことなく記してみればいいのさ、記すことが重要なんじゃないぜ、記すなんてことにはなんの意味もないのさ、記してみるということが重要なのさ、それが試されるということが…まさか、それを抜きにして本物の血液が流れる場所を知ることが出来るなんて思っちゃいないだろう?腕を突っ込んでも何も見つからないのなら身体を透明にしてそいつが点滅しているところを見つけ出すんだ、そいつはお前に見つけてもらおうとして画策しているんだぜ、おいそれとは伝えられないものを落とさない覚悟でごまんと抱えていやがるんだぜ、覚悟だ、落とさないことが重要なわけじゃない、遠くへと叫びながら、お前の火が再び燃え上がるのを待っている、それはまるで凶暴な祈りだ、人死にが必要な祭りだ、首を刎ねろ、もちろんお前の首だ、祭壇に掲げろ、そして遠くへと叫べ、維持したまま、進化を始めるんだ、なにも落とさない覚悟で、乾涸びた白骨に新しい肉体を塗りつけろ、肉と血と臓腑の臭いでそいつを塗り潰してしまえ、それが生命だ、それが火種だ、それが、激しく燃え上がる火なのさ!





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