喫煙語り/朝焼彩茜色
セーラムのメンソールは苦手
でも始まりはゴールデンバットだった 二十歳未明
ベランダの一人蛍ごっこ エアロスミスが流れていた
UKロックはまだ わからなかった
KOOLのマイルドも苦手
でもフィルターキングスはいける
親友が握り潰した ソフトの方
でも私はボックス派
カフェに着飾る以前のコーヒーの憩い場所
会話の詰まりに 火をつける そんな合間を潜る ひと吹き
煙だけが 被写体になっていた セピアのアングル
セッターと赤マルは同じ匂いがした ライバルで仲間のような
将軍を背景に感じた 男友達
パーラメントと人物は一致そのもので いつもポルシェに
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