惚れている/朝焼彩茜色
い
ただ お前が振舞う 臍まで届く黒髪が 生き様そのものを 覆すのだ
俺の足らない生き様の 壊れた欠片の先でとどまる涙を
お前は
お前の只の黒髪に香る
神々しい宿しきものと
俺の蒸発の終わりの涙とが
出会ったんだ 振り向いた時の あの鈴蘭の香りの撒きは永遠に刹那を押す
お前に俺はもったいないくらい 惚れている 恋は死に
愛にでさえ 太刀打ち出来そうもないくらい
宿命に浸したい そう根我憂(ねがう)
お前を手に入れたら 宿命に浸せたら
きっとお前を目覚めさせられる
戻る 編 削 Point(6)