惚れている/朝焼彩茜色
 

ただ お前が振舞う 臍まで届く黒髪が 生き様そのものを 覆すのだ

 俺の足らない生き様の 壊れた欠片の先でとどまる涙を
 お前は
 
 お前の只の黒髪に香る  
 神々しい宿しきものと
 俺の蒸発の終わりの涙とが

 出会ったんだ 振り向いた時の あの鈴蘭の香りの撒きは永遠に刹那を押す


 お前に俺はもったいないくらい 惚れている 恋は死に 
 愛にでさえ 太刀打ち出来そうもないくらい 
 宿命に浸したい そう根我憂(ねがう)

 お前を手に入れたら 宿命に浸せたら
 きっとお前を目覚めさせられる 


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