陶器の内/不老産兄弟
 
感染に気付かずとも
俺は病に救われる何故なら真剣そのもの

俺の免疫が秒針をはやめる
免疫は免疫を生みそして俺を蝕んでいく

分泌ではない
分裂なのだ

顎髭の瞬く
滴り落ちていく汗の

陶器の内側で鳥達が空を見上げて
面白そうに笑ってらあ

診断はいらない
そのものが欲しい

(『エリック・ホンジョウ』より)
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