風使いと風伯/朝焼彩茜色
静かに腰を下ろす 吐息のような暖かい風
風使いは風伯の子供
神に習い 風を吹かす 意味を込めた透明のキャンパスに釘を打つ阿吽
日差しを素直に浴びた 褪せたカーテンは
風使いの遊戯相手 手と手を握った逞しい揺れ
風使いは風伯の子供
神に担い 風を生かす 裸の魂の粉を纏いながら 追いかける 無知の心を
風使いの足踏み 刹那に込め息を吹き歌う 肌と話している 何語は感じるだけ
風伯はあぐらをかき 吐息のような暖かい分身を降らす
雲の張るか漲る天という 柔らかい玉座で 風の目で見ている
風使いがすり抜ける 霊のように 無知に触る
素直に すり抜ける 最も尊敬する風伯のように
風使いは風伯の子供
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