生きる気持ちは歩く死体の中に/ホロウ・シカエルボク
 


化石の心が取り憑いた
寝苦しい夏の夜だ
眠りも目覚めも始まらない
首吊り死体みたいな時間だ
脳味噌には粘土が詰まっていて
こねくり回される夢ばかり見る、そうさ
朝でも昼でも夜中でもさ、同じことさ
嘘の覚醒と嘘の睡眠、釈然としない緊張と弛緩
爪を切るように、境界を諦めてみなよ
ソウル・サヴァイバーの気分がお前にだって分かるはずさ
あつらえられたものがいつだってしっくりこない
用意されたものを受け入れられた試しがないのさ
それは制限を受けるということだから
海の一角で生きる養殖の魚みたいに
朝から何度も緊急車両が表通りを騒がせている

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