がれきを噛む/草野春心
 


  がれきを噛む
  直角の月光がきみの
  糸切り歯を白く燃やしている



  かなしみを心にとめ
  そして死ぬように忘れ、
  忘れるように死んでいく
  もろく、
  もろく、
  なによりもやさしいんだ



  愛するきみよ
  あしたもし晴れたら
  みずうみを探しにいこう
  いっしょに笑おう



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