Lake dream/舟詩/東野 遥汰
月の影が浮かぶ空は
深紅に染まる まだ早い夕方に
揺れた水面に映る
僕の横顔に蹴りを入れてみた
森を背負った湖に
そっと寄り添って 眠りたい
葉を抜けたその風が
僕の中を 通り抜けて染まる
その色は深紅で
水面に溶けた月の影に
群青を忘れた緋色は
スカーレット レークを越えて
カフェインで冴えてく
眠気と決別した夜更け
濡れたままの髪 乾かなくて
脱いだままの服 動かなくて
忘れられた日に僕は
死ぬ予定で生きてきたけど
そしたら僕に忘れられた
誰かが死ぬから思い直した
顔の見えない君と
僕は繋がってるとは思わ
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