分断せよ/
佐藤伊織
色と味覚が分離して
信号機の電気がきれかけている
幾何学によって分断された町を
1μmの精度ではかってまわる警備兵
地上に添えるように腕を挙げる若者の
焼身する身体を焦がしていく一滴の油もなく空が
轟音は何も切り裂かない
亀裂はすでにあった
調味料が浸透していく
揚げられた若者の
身体
爪
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