青葉/
草野春心
初夏の淡い光が
ラップトップに白くこぼれる
なにを言葉にすればいいかわからない
机のすみに置かれた古い文鎮
地下水のようにしんと音は澄み
こわばっていた物ごとから力は解けてゆく
何処かで鳥がないている
けれども、そうじゃないかもしれない
涸れそうにないほど溢れだしていた
きみを愛する気持ちは、もうどこにもない
窓の外で揺れる青葉が
なにかをぼくに語りかけている
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