意志の燃料/みずうみ鳶
 
くりかえした
くりかえした
それで昇った血は体中で冷めていった
闘えという
できないことと
できることが混ざっていて
混沌に私を寝かしつけてしまえばいい
そう何かが足りなくて
何かが食べたいのにお腹はいっぱいなんです
もうお腹いっぱいです
でも足りないのわ
意志
意志をつむぐ燃料
壁の間にいる生き物が斜めに迫る壁の中
僕の柔らかくなった脳の隣を這いずり回る
やめてくれ
ぼくわ
身体の中も明け渡したのに

(ほんとはまだなにも渡してはいない)

ささくれた安マッチ棒のようにぽきりと
折れて首を落とす
いくつもいくつも
赤い頭が畳をよごす
燃えて焦がす
[次のページ]
戻る   Point(0)