twitter/葉leaf
 
この声は誰にも届かないと この手は誰にも触れないと 極力理解することで自分を守ろうとした だが声は増幅して多数の人々へと届き 手にはいつの間にか無数の糸が絡まり 僕はそれを十分感じていたが それでもこの声は、この手は、誰にも届かないと 自分の内側に消せない烙印を押し僕は怒っていた

自然は緩やかに回転する衛星を内に秘めている 少しずつ木々は芽吹き花を咲かせ実を生らせ その回転に歯車のように噛みあって 僕らは木々の実りを最も美しくするために 蕾の数や実の数をそろえ 害虫や病毒から木を守った 実りの季節 自然の回転から歯車をそっと外し 何も移ろわない喜びを沈める

遠からず 過去の意味がやって
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