夢か現か幻か/初代ドリンク嬢
安心してはダメですよ
ドアを開けてはいけません」
と言っていたことを思い出した
外では、
白塗りの男が演説をしていた
太陽の高い真夏の昼下がり
誰も聞いていないのに
白塗りの男は声を張り上げていた
汗で白が剥げて
少し、日に焼けた肌が見えていた
相変わらず
汗が吹き出るような暑い午後
私の犬もいなくなった
多分、
殺されたのだと思う
「酢売りの男」か「白塗りの男」だと
思った。
どちらが
殺したのか
わからない
だって
私は
いつでもゆめうつ
夢の中でご飯を食べれば
それでお腹は膨れるし、
夢のなかではすごく働き者
それが夢
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)