ぼくと子猫のみゃーお/済谷川蛍
 
 ぼくの一番の友達、子猫のみゃーお。変な名前だと言わないでね。ぼくがつけた名前なんだ。みゃーおは雨の日に公園の側に捨てられていた。雨に濡れてふわふわの毛がぺったんこになって、とても可哀相だった。だからぼくは家に連れて帰ってあげた。そしてタオルで拭いてあげた。お母さんが帰ってきて、ぼくは子猫を見せた。
 「まあ、どうしたの」
 とお母さんが驚いて、ぼくはわけを話した。ぼくの家は、まだ何のペットも飼っていなかった。お父さんの宝石のような熱帯魚がいるだけだ。お母さんは子猫をなでて気に入ってくれたようだった。そしてエプロンを着て夕食の支度を始めた。ぼくは子猫をなでながら名前を考えたり、お父さんを説得す
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