遠い空、あしもとの街、懐かしい歌、半睡の日/ホロウ・シカエルボク
 

センテンスはほころびる
そこに確信があったとしても
千切れて
道端のコミックみたいに


あんたの叫びはそこまで
安全圏に居るからさ
弾の届かないところに居れば
叫んだって届くわけないのさ


暑い夏だ
眼球すら悲鳴を上げている
人を殺すダニがやってきて
突然の審判を下そうとしてる


それが出来るのは
やつらが単純だからだ
考え込むこともなしに
それを続けられるからだ


俺はキーボードに手を張り付けて
毎日自分をほじくっている
思いもよらない羅列ほど
激しく自分だと感じている


世界のいくつかは繋ぎとめられ
あとのいくつかはこぼれ落ちて行くだろう
残ったものと失くしたものの狭間で
また人生はひとつ死に向かうだろう


明日目覚めた時に
枕に染みついた涎
そのウンザリするような形状について
出来ることなら俺は綴りたいと思う






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