名詩『夕焼け』の娘の感受性/夏美かをる
もろの酸っぱさや辛さが教えてくれたことが幾つかある
まず
あの頃の私の感受性も
今の私のそれも
決して間違ってはいないこと
娘の気持ちが分からなければ
分からないでよし!
分からないことが、誇るべき私の感受性!
次に
教科書や先生でさえも絶対的ではない!ということ
ものごとの意味や価値を決めるのは私自身
他人が定めた基準で自分のものさしをこしらえたって
正しい長さは測れない
私自身の目で見、耳で聞き、心で感じたことのみが
守るべき私の真実
そして
吉野弘という人は
とても素晴らしい詩人だということ!
それは、私自身の目で見、耳で聞き、心で感じた
揺るぎない事実
「娘の気持ちが分からない」と言う中学生やおばさんを
彼は攻めたりしないだろう
最後に
これを読んで?何をくだらないこを言っているか!″と
思ったあなたのその感受性
それもまた正しいということ
だから いかなる時も
あなたはそれを否定してはならない
あなたの感受性を護れる人間は
あなた以外には誰一人として存在しないのだから!
戻る 編 削 Point(26)