太陽はどこにある/まーつん
俺は
一粒の砂
浜に埋もれて
見分けはつかない
陽ざしに燃える
ベージュ色に乾いた
波線のうねり
その繰り返し
俺は
一枚の枯葉
沢山の緑の
屍に埋もれて
遠目には
見分けはつかない
俺は
一本の針
社会という
タペストリーの
縫い目を綴る 針
沢山の
銀に煌めく
お仲間に
埋もれて 唯
錆びていくだけ
洒落た言葉を吐いて
気取ってみせても
少しも 特別なんかじゃない
世の中を支える
大木の根元に群れる
痩せた下生えの
一部に過ぎず
はるか
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