カモン・レッツ・ゴー/壮佑
 

1966年 ザ・マッコイズは
アメリカ中西部の街で「Come On, Let's Go」を歌った
飛行機事故で死んだメキシコ系アメリカンのロックン・ローラー
リッチー・ヴァレンスの曲のカヴァーだった
数か月後 日本の瀬戸内海沿岸で
一人の丸刈り頭の中学生がその曲を聴いた
オハイオからやって来た風が夏至の海の波頭を掠めると
島々の間を吹き抜けて行った

                                ザ・マッコイズは
                 ティーンエイジャー向けの白人4人組バンドだった
       ヴォーカルと歯切れのいいギターを弾いていたのは
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