血液の中にスライム状をぶちこむ/最都 優
それは
草原の中にいきなり現れた扉のようで
開けた途端に怪物が流れてきた
怪物達はノブを回し
勝手に入ってきた
草原の中の動物達は驚き
綺麗な青で染まった空は次第に
開けた扉から流れてきた排気ガスによって
どんどん侵食していく
僕はその絵が好きだった
青色も血で染まる前まで
確かに
僕の好きな青だった
怪物達は次第に
地を剥いで
動物の皮を食らい
どんどん侵食していった
僕はその絵を最後まで眺めていたかった
次第に辺りは
赤で染まり
怪物達は僕の近くまでやってきた
僕の身体はその場所にいてはいけないと
危険信号を送っていた
もう無理だと思った時
手を引かれて
身体は離れ
その場所から
足を残して
外に飛び出していた
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