あらゆるものが性急なスピードでこぼれ落ちていく/ホロウ・シカエルボク
狂ったのは俺のせいじゃない、ただほんの少し、運が悪かっただけ…シンクの中に今日食ったものをあらいざらいぶちまけてから、頭の中に蜃気楼のように浮かんだのはそんな言葉だった、それが、真実なのかどうかなんてどうでもよかった、それには、コンビニで流れるヒット・ソング以上の価値はなかったのだ、蛇口をひねって、いっぱいにひねって、水流がすべてを洗い流すのを待った、詰まるだろうか?固形物はほとんどないと思う、詰まっちまったら…そのときはそのときだ、それは今考えることじゃない、それは今考えるべきことじゃないぜ…床にへたり込みそうな身体を無理矢理起こすと目眩がした、だけど立てないほどじゃなかった、出すものを
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)