十六夜と君/石川湯里
日という日を無駄にしないために
僕は地獄のそこから何度でも這い上がってみせる
君のこと好きだから
君はなんていうだろう
仮に、僕が君のこと好きだからって言いながら
地獄のそこから這い上がってきたら
伝わるだろうか
伝わらないのなら
こんなことしない方が良いかものしれない
そんなことわかってるよ
そもそも君は僕がどんな思いで
毎日を生きてるか想像してみたことはあるか
想像してごらん
きっと見えてくるはず
もしも何も見えてこなかったとしても
どうか自分をせめないで
その時は、友達からはじめるといい
結論を急ぐことはないさ
潮騒が遠ざかっていく
いっそのこと埋め立ててしまえたらよいのに
あの月を
割ってくれませんでしょうか
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