遥か遠くの国/暗闇れもん
語る言葉が多すぎる
別れの言葉となる悲しいもの達を白い鳩に変えて
屋根裏部屋の少年は空に別れを放った
鼻をくすぐるのは焼けたパンケーキで
同世代の子ども達の幸せな笑い声を
なり響くお腹の音でかき消そうとして
ひび割れた窓ガラスで自分の哀れななりを見る
想いをのせて別れは飛び
遠く離れた国境を越えてゆく
遥か遠くの母を求めて
彼しか知らない町を飛び
彼しか知らない悲しみを連れて
別れは飛び続けた
遥か遠くのお金持ちの胃におさまるまで
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