はじめての詩/yamadahifumi
 


僕達は生と死を二重に越えざるを得ないのに

何故、君はそこで立ち止まるのか

自分の生の称揚か、他人の死の礼賛 そのどちらかの道で

何故、君はそんなに怯えているのか

君がいつまで怯えていたって、有名になったってならなくたって

君という個体は死に、全ては無にはじけ飛んでいく

さて、そこで、君ははじめて一本の筆を手に取り

君が発見したその無に一つの大きな字を書く事ができるようになる

つまり、それこそが君が生まれてはじめて書いた

「詩」というわけだ

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