妖怪辞典(抄)/salco
 
怪どどべら]
  己が便槽の欠点や美点を委細言い立ててやまぬ木製の妖怪。
  非常な悪臭だが、常時湿っているので火に投じても燃えず、燻される
  と一層臭い。

[妖怪ちちごショート]
  ドルチェ・ヴィータを逸した妖怪。
  開いて黒ずんだ毛穴を種に見立てた鼻の頭を赤く塗り、洋菓子店のい
  ちごショートに紛れ込む。
  食した者はそこはかとない愁訴または胸やけで胸が塞がる。

[妖怪お皮嘘]
  自分はもうじき滅亡すると喧伝し、何百年も涙に掻き暮れている妖怪。
  カビた餅を崇拝しており、投げ与えると押し戴いていったんは引っ込
  む。

[妖怪煤け野]
  
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