「悲しみ」についての考察?決定論を参考に?/中川達矢
 
同じ結果が生じる」
以上の2つをその特徴として挙げている。
これをもう少し噛み砕いてみる。
例えば、「手に持っているペンを離すと落下する」。
ペンが落下する、ということには、持っているペンを離すという原因がある。これが1の特徴。
そして、持っているペンを離すといつだって、どこだって、だれだって、時場所人を問わず、ペンが落下する。これが2の特徴。
これで、決定論の特徴がつかめただろうか。

さて、この決定論を悲しみの場合にあてはめて考えてみよう。(注:ちなみに野矢は決定論に対して批判的な立場である)
悲しみには原因がある。
例を挙げれば、大事な物を失くした、近親が亡くなった、雨が
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