だっこして/鵜飼千代子
あなたと会うとき
いまさら、
どんな顔をすればいいのか
困る
あんまりの回り道で、
「待たせ過ぎだよ!」って
抱きつきたい本望が
おとなしくなり、
埴輪の様相で
「お仕えします」だなんて
「お仕え」はわたしにとっては装飾で
たくさん喜びを教えてくれる
「抱っこ」
「腕枕して」
「やだから」
「もっと」
「ダメ!」
「泣くよ!」
と、
わかる人にだけわかる
てか、
ほとんど一人にもわからなくて
ごめんなさい
るるる〜♪
なのです。
わたしはパートナーを選んでいるから、
不自由な、
誰かに拾われるのを待っているなんて
心配しないで
そうした視線を求めていないの。
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