網目を行く/番田 
 
目黒の中の誰も知らない道を
いつものように歩いていくとき
僕は詩を書いている気がする
よそ者にはわからない路地の
静かな昼下がりの瞬間を歩いていく
そうして武蔵小山にある
賑やかな商店街のどこかで
誰も知らない中華料理を味わうとき
その味の安さに酔いしれる

戻る   Point(2)