(2)アーヤと森とふしぎなひかり/吉岡ペペロ
 


もうすぐ、まあるい芝生だわ、

アーヤはひかりの妖精マヨネイズのことを思いました

森は木々の枝葉にふたされて木漏れ日だけを透かせています

子供たちを見守りながらマヨネイズたちが遊んでいます

迷子の子らを見つけるとマヨネイズたちは子供たちに全身で寄ってゆきます

そして彼らをまあるい芝生に連れてゆきます

ヤンおばさんから聞いた夜のマヨネイズのことを思い出しました

大人はね、夜の森で迷子になるの、

こどもはだめなの?

ヤンおばさんがアーヤを見つめます

アーヤもいつか、きっと会えるわ、

木々のあいだから芝生がのぞいています

アーヤはやわらかなひかりに包まれ始めていました

シュウスケくんはマヨネイズのことを間違って覚えて、いっつも迷いねずみって言ってたなあ、

くすっと微笑むとアーヤはまあるい芝生に足を踏み入れていました



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