エアコン/ホロウ・シカエルボク
、最新型というやつが嫌いだ、最新型にはなにかしら余計なものがくっついているものだ、絶対に使う必要のない何かが…だから俺はあのエアコンを使い続けた、そしてそいつがくたばってしまった今、もう新しいエアコンを壁に取り付けるつもりなんかない、こんな話を聞くとたいていのやつは俺のことを変なやつだと思うだろう…そんなことにこだわってそんな汗をかいて何になるんだって…だけど俺は確信している、もしも俺がこの禁忌を破って最新型のエアコンを壁に取り付けたとしたら、俺の書く詩からはなにかが失われてしまうだろう…その確信が正しいことなのか、あるいは間違っているのかなんて、そんなことはどうでもいい、要は、そういう意識を持つ
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