エアコン/ホロウ・シカエルボク
あれはそう、蒸し暑い初夏の深夜だった、ちょうど、今夜みたいな…俺は安ワインの小さなボトルをラッパ呑みしながら人気のない路地を歩いていた、ベロベロで…月は無く、といってひどく曇るでもない、なにもかもが中途半端な、ブラウスの裾から少し下着がはみ出している、中肉中背の冴えない女のような空だった、湿気がひどくて…俺は呑んだ分をそのまま汗に出してしまって、悪態をつきながら歩いていたんだ、酔っていて…その話はもうしたっけ?ともかく、呑む以外に気を紛らわせることもなく、汗だくになりながら家への道を歩いていたんだ、家に帰ったらまずシャワーを浴びよう、どうせすぐにまた汗をかくだろうけど知ったことか!エアコン
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