わたしは/莉音
ここにあって
ここにないもの
疎 外 感
黒い瞳に混じった
しろいひと
或いはひともどきは
愛の記憶は
この世に生きる
ずっと前に
捨ててきた
生きることが
誰かの害
ただ生きることが
誰かの憎しみを買い
正 常
ではないと
思い知る
何度も
何度も
何度も
正常な人たちは
わたしを憎しみ
わたしを睨みつけ 何度も
わたしを傷つけ 何度も
群 何度も
れる
すべての基準は
人と人と人と人と
真理ではなくて
けれどそれが
この世の真実
わたしは
ここにあって
ここにないもの
わたしと人とは
同じ言葉で
違う言語
同じ瞳で
違う世界
わたしは害悪
それだけが
この世で私が
知っていること
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