壁を越える方法/かわぐちひろ
 
人は誰しもイメージできないものにはなれない
イメージは壁の向こう側にある

まずは壁の向こうにあるイメージを
壁によじ登って見ることからはじめなければならない

壁を登るには成長する必要がある
体力的にも
技術的にも
精神的にも

そして壁そのものを知る必要がある
その高さを
その幅を
その材質を


なんとかして壁によじ登り
向こうを見ることができてはじめて
イメージの一端を見ることができる

 才能のある人は
 はじめから壁の向こう側が透けて見えているのかもしれない
 壁を見つけた瞬間に越える方法もある程度分かってしまう
 きっと才能とはそういうものだ

イメージとは壁の越え方の大切なヒントなのだ
そしていよいよ
イメージを自分のものにするために壁を越えようとする

 才能のない人は
 あらゆることを試してみるしかない
 壁から一度離れることも助走を付けるアイデアのひとつかもしれない
 きっと努力とはそういうものだ

大切なことはただひとつ
飛べない自分に決してあきらめないことだけだ
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