始発/山崎 風雅
 
 人は簡単に死ぬけれど 物は簡単に壊れるけれど

 星は簡単にガスになって散り散りになるけれど

 木も山も河も海も 時の長さに逆らって 存在できないけれど

 けれど けれど けれど



 形がなくなったなら 終わる だから 絶望なのか

 人は道具か 仕事は手段か 恋愛はゲームか


 答えがいつもあるのか

 答えがわかって 何か 変わるか


 人は そんなに高性能な生命体か? ?

 人が人を食い物にする悲劇を ただの一度も 克服した時代があったか?



 生きる自分を 自分の奴隷にしてしまうか

 生きる自分を 価値ある生命体
[次のページ]
戻る   Point(2)