コズミックブルーエンジェル/不老産兄弟
ドアを開けた
「もうはじまるのか?」
「そう。もうそんな時期でしょ」
「リセットボタン、もう一回だけ、頼む」
「前にも言ったよね。もう次はないって」
「頼むよ。もう少しだけ。このとおりだ」
「あたしたちは味方なんだからね。借金取りじゃないんだから」
「だったらどうして」
「いいからいいから、とにかく次はないの」
そういって彼女たちは居間に上がると
早速腕時計をつけたりはずしたりしていた
ヘッドフォンから音が漏れている
(『ストッキングの時間』より)
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