未完成した/未満ちゃん
夕食時って、なんて読む?
――ゆうぐれどき、
に伏せた目線を追われてしまうのは、
この睫毛が人工衛星で、軌道に乗っかるクドリャフカ(わたしたち)が、
ゆるやかに沈(し)んでいくことを知らないせい。
162日後が待ちきれない恒星は、女子に見下されることを想いながら、
競い合うように腰を下ろしていく。
そして影でだけ手を伸ばせた街路灯のそれぞれに隠れたまま、
境界線の溶けかけている男子たちの最後の篝火(つよがり)が、
不整脈がちな瞬きを繰り返して、渡しそびれた手紙を焼いている
それに目も暮れずに『暗いそらを登って一人ぼっちでなきたい。の光』が、一人分
――うそつき
「そうい
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