水と水/木立 悟
 


午後を呑むものを午後に捧げ
腕は空へ空へのばされる
橋をくぐり 橋を持ち去る
昏いうなじの測量士たち


破けた銀河に粉をそそぎ
命がわだかまる場所を見ている
見ることの向こうを
見つづけている


指先にたどりつく一滴と
一瞬の花にひらかれる羽
水は呼ばず 水は示さず
ただ己を己に描いてゆく



























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