水と水/
木立 悟
午後を呑むものを午後に捧げ
腕は空へ空へのばされる
橋をくぐり 橋を持ち去る
昏いうなじの測量士たち
破けた銀河に粉をそそぎ
命がわだかまる場所を見ている
見ることの向こうを
見つづけている
指先にたどりつく一滴と
一瞬の花にひらかれる羽
水は呼ばず 水は示さず
ただ己を己に描いてゆく
戻る
編
削
Point
(4)