患う電波/朝焼彩茜色
生きる意味をもうこれ以上考えずに 生きていたい
荒野に佇む私でいたい 大自然の一部を身に染み込ませたい
文明の方向を確かめたのか 進化を時間任せにしていないか
電波たちが各々の魂を操ろうとしている
人間が作ったものに人工の小細工 厚かましい便利具
飛札を流すよ
飛札を送って
もしくは祈りがいい
風と遊ぶ砂漠に私も招いて欲しい 灼熱に雨季をも招く
自然のリズムに窘められたい 過酷に蒸発しようとも
生きる意味をもうこれ以上考えずに 生きていたい
便利とスピードの竜巻の爪あとを見つけたくない 感じたくない
画像を脳が勘違いする 愚かな人工色 瞳のレンズが痛む
世界を現代を否定したくない 粒の私は呑まれる
呑まれても吐き出される宿命を感じる それでいい
荒野で佇む私でいたい 大自然の一部で争うことなく無敵にそびえ立つ 生き者
急ぎの伝達は遅れてもいい 締め切りなんて要らない
時間の神を敵に回して 味方になるまで 頑なにそびえ立つ 生き者
電波は今も圏外
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