星の猟/
まーつん
夜空の星を撃ち落し
野に転がった光の匂いを
猟犬の鼻に辿らせた
茂みに瞬く星明りは
拾い上げても尚
掌に小さかった
なぜならそれは
潰えかけた
希望だったから
何処かの誰かが
星にかけた願い
それは
心を覆う闇に
おそらくは神の手で
たった一滴だけ垂らされた
希望の輝き
猟犬の牙が
咥えあげ
私の汗ばんだ
手の内に運ばれ
それを
そっと
握りつぶすとき
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