くよくよすんなよ/
ドクダミ五十号
の只中に
死ぬまいぞ
死んで花実は咲くものか
人生を語るに幼いだろう
死を選ぶほど老成してもいないだろう
たかが庭の野蒜の蕾に
教えられるほどに
馬鹿な俺だから
女の声より選ぶのは
たくましい庭のみどりの声だよ
庭の枯れた葉をつまみ取る
「がんばったな」とか言いつつ
こんなにも五月の光に従順な
成長があろうか?
くよくよしている暇なんか無い
まともな医師に会いに行こう
匙を投げるのは
くよくよだもんな
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