別に綺麗じゃない唄、彩れない唄/最都 優
こんな自分でも
すきだって
大事だって
思ってくれる君がいて
不思議なぐらい
見続けてくれる
氷より冷たく
ガラスや鏡より
粉々に砕けて
一人だけで
修復しようと
欠片を拾っていたら
何も言わずに
君が現れて
何も言わずに
手を動かし始めた
手が傷ついてしまうから
手伝わせる訳にはいかないよ
そう囁いたら
この下に
私の探し物があるの
だから気にしないで
凍りついて手から剥がれず
霜焼けにやられてしまっても
君だけはお湯
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